杉浦康益は、潮の匂いと里山特有の時間が残る真鶴で、小松石を焼きものに写し取る<陶の岩>をつくり、その後、空を駆けあがる木々のエネルギーを<陶の木立>に表し、自ら丹精に育てた庭の木に咲く花や草花を写す<陶の博物誌>をつくります。本展は、この3つのシリーズに加え、<陶の小石>と新作を含め九千点を超える作品を集めた大規模な展覧会となります。陶芸という伝統的な技で花の精霊や石の霊を活かす現代の造形をこの機会にぜひご観覧下さい。